おたより.mp3五の線2終了直後(2017年)に頂いていたお便りに今更ながらの返信です…。よかったらお聞きください。成田ナオさん/hachinohoyaさん/踊る屍さん
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5/1/2019 • 15 minutes, 28 seconds 126.2.mp3「12月24日お昼のニュースです。政府は24日午前、2015年度第3次補正予算案を閣議決定しました。今回の補正予算は今年10月に国家安全保障会議において取りまとめられた「日本国の拉致被害者奪還および関連する防衛措置拡充に向けて緊急に実施すべき対策」に基づいた措置を講じるためものです。この予算案では先ごろ国内で発生したツヴァイスタンの工作員によるテロ未遂事件を受けてのテロ対策予算の拡充として500億円。ツヴァイスタンに拉致された疑いがある特定失踪者の調査費とし..
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12/31/2016 • 18 minutes, 9 seconds 126.1.mp3コミュの会場となった会館前には複数台のパトカーが赤色灯を灯して駐車していた。会館には規制線が敷かれ関係者以外の立ち入りは厳禁となっている。週末金沢駅の近くということもあって、このあたりで仕事帰りに一杯といった者たちが野次馬となって詰め寄せていた。規制線の中にある公園ベンチには、背中を赤い血のようなもので染め、遠くを見つめる下間麗が座っていた。「ついては岡田くん。君にはこの村井の検挙をお願いしたい。」「罪状は。」「現行犯であればなんでもいい。」つばを飲み込んで..
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12/31/2016 • 14 minutes, 40 seconds 125.2.mp37時間前 12:00「1512室ですか?」「はい。」「失礼ですがお名前をお願いします。」「岡田と言います。」「岡田様ですね。失礼ですがお名前もいただけますか。」「圭司です。」「岡田圭司様ですね。しばらくお待ちください。」ホテルゴールドリーフのフロントの女性は受話器を取って電話をかけはじめた。「フロントです。ロビーにお客様がお見えになっています。はい。ええ男性です。岡田さんとおっしゃるそうです。ええ。はい。かしこまりました。それではお部屋までご案内致します。」..
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12/31/2016 • 22 minutes, 9 seconds 125.1.mp3金沢駅近くの会館。この一階の大ホールに大勢の人間が集まっていた。コミュの定例会である。参加者は先日のものより数段多い。これも岩崎香織が電波に乗った効果なのだろうか。「みなさん。こんばんわ!」司会者が参加者に向かって大きな声で挨拶をするとそれに参加者は同じく挨拶で応えた。「いやー今日は随分と参加者が多いですね。特に男性の方がいつもより多い気がします。」彼がそう言うと参加者はお互いの顔を見合った。「やっぱりなんだかんだと言ってテレビの影響力ってすごいんですね。試..
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12/31/2016 • 10 minutes, 23 seconds 124.2.mp3「若林くん。朝倉部長に聴かせてあげろ。」「はい。」携帯電話を取り出した若林もまた、応接机の上にそれを置いた。「工夫しろ若林。」「あまり事を荒立てるなといっただろう。」「ですが、あまりに突然のことでしたので。」「その後の工夫が足りんと言ってるんだ。」「はっ。もうわけございません。」「しかしお前は籠絡だけは上手い。」「ありがとうございます。」「だが程々にしておけよ。あまり深入りすると足がつく。」 「何せ公安の奥方ですからね。」43音声を聞いた片倉の表情が変わった。..
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12/30/2016 • 19 minutes, 47 seconds 124.1.mp3ドアをノックする音「来たか。」朝倉はドアに向かって部屋に入るよう言った。長身の男がドアを開け、ゆっくりとした動作で部屋に入ってきた。「え…。」片倉の存在に気がついた男は思わず立ち止まった。「なんでお前がここに…。」「これは…どういうことなんや…。」「部長。これはどういうことですか。」男は不審な顔で朝倉を見るが彼は意に介さない。「片倉。この男に見覚えがあるだろう。」「…え…。」「紹介しよう。直江首席調査官だ。」朝倉は直江に片倉に挨拶をするよう促した。「…直江真..
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12/30/2016 • 10 minutes, 47 seconds 123.mp3霞が関合同庁舎の前に立った片倉は、登庁する職員に紛れていた。皆、言葉も何もかわさずただ黙々と歩き続ける。立ち止まった彼はおもむろに携帯電話を取り出して電話をかけた。呼び出し音「片倉です。おはようございます。」「おはよう。いまどこだ。」「公庁の前です。」「なに?予定は15時だぞ。」「なにぶん不慣れな東京です。昨日の夜金沢出て車で休み休み来ました。」「車?」「はい。これがあと半年先ですと北陸新幹線で2時間半とちょっとでここに来ることができたんかもしれませんが。」「北..
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12/30/2016 • 16 minutes, 33 seconds 122.mp3「下間確保しました。」「了解。」「これからマサさんと下間の通信手段を抑えます。」「わかった。くれぐれもホンボシに感づかれないように注意しろ。」「了解。」土岐は無線を切った。「いい流れだね。」「はい。」県警本部長室の中には各種無線機が並べられ、数名の捜査員が詰めている。その中で本部長の最上と警部部長の土岐は向か い合うようにソファに掛けていた。「七里君は?」「安全なところに匿っています。」「江国は?」「情報調査本部の取調室です。今川逮捕と橘刑事告発の話を聞いてシステ..
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12/29/2016 • 15 minutes, 1 second 121.mp3「ご苦労さん。トシさん。今どこや。」「病院や。」「傷は。」「幸い大した事ない。」「…良かった。いきなりガサッっていってトシさんうめき声出すんやからな。」「ふっ。ワシも長いサツカン人生で撃たれたのは初めてやわいや。こんでしばらく手は上がらん。」「痛いんか。」「あたりめぇや。だらほど痛いわ。」「ほんだけ元気があるんやったら、すぐにでも復帰できそうやな。」片倉は煙草を咥えた。「トシさんを撃って、すぐさま鍋島の頭を撃ち抜く。悠里のやつここまでの腕を持っとったとはね。」「..
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12/29/2016 • 18 minutes, 59 seconds 120.mp3「こいつとお前を殺す。」銃口を向けられた古田は微動だにしない。「…心配するな一瞬だ。」「ふっ…。」「なんだ。」「最後の最後でチャカか。あ?鍋島。」「なんだてめぇ。」「お前は散々人を殺めた。その手口は全て絞殺もしくは刺殺。チャカは使わん。そんなお前がここにきてチャカを手にした。」「だから何なんだ。」「相当切羽詰まっとれんな。」「うるさい。」古田は右拳を鍋島に向けて突き出した。「あん?」「鍋島。これに見覚えがあるやろ。」そう言うと古田は握りしめていた右手を開いた。そ..
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12/28/2016 • 24 minutes, 53 seconds 119.2.mp3「えっ?何やいまの声…。」職員室の応接ソファーに座っていた相馬が声を上げた。「追い詰めとるんや。」「え?」相馬達の輪の中にひとりの中年男性が居た。ぱっと見は社会科の先生のようである。「佐竹と古田。この2人が鍋島の頭ン中を 引っ掻き回しとる。」「頭ン中を引っ掻き回す?」「ああ。鍋島は普通じゃねぇ。普通じゃねぇ奴を相手にすっときはこっちも普通じゃねぇ感じでいかんとな。」「でも…。」相馬はあたりを見回した。物々しい無線機材が並び、スタッフが何かの指示を出している。「..
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11/27/2016 • 17 minutes, 33 seconds 119.1.mp3「さ…さたけ…。」鍋島の後方2メートルで木刀を手にした佐竹はサングラスをかけている。「頭が痛いか?鍋島。」自身の頭部を手で抑える鍋島を佐竹は遠い目で見つめた。「別に…。」「まぁ…お前に破滅に追い込まれた人間に比べれば、その痛みはクソみたいなもんだから我慢しろ。」「て…てめぇ…。」「その頭、昔っから出来が良かったよな。」「あ…ん?」「出来が良すぎて、一色の教えることすんなり覚えて、日本語も上達して、俺らなんかより難しい本読むようになって、テストでもいつも俺らよ..
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11/27/2016 • 19 minutes, 8 seconds 118.2.mp3北高の校門を潜ると、そこには職員のものと思われる車が何台か並んでいた。その中の一台の車を見て鍋島は動きを止めた。ー佐竹の車…。車のエンジンは切られ、中には誰もいない。深呼吸をした彼は周囲を見回した。顔を上げた先に見える職員室には1時半という時間にもかかわらず、煌々と電気が付いている。ー職員にバレないように学校の中に侵入なんてできっこない。あいつ...どこにいる…。鍋島は物陰に身を潜めた。ー深夜の学校で人目につかず待機できる場所…。グラウンド側から回りこんだク..
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11/20/2016 • 12 minutes, 4 seconds 118.1.mp3「思いっきり泣いて少しは気が済んだか。」落ち着きを取り戻しつつある麗にこう声をかけると、彼女はかすかに頷いた。「お前さんの扱いはワ シの管轄じゃない。然るべき人間があんたを待っとる。」そういうと古田は時計に目を落とした。時刻は1時15分である。「佐竹さん。やわらやと思います。」「いよいよですか。」「この子らは安全な場所に移動させたほうがいいかと。」佐竹は頷いた。「相馬くん。」「はい。」「君らは今から職員室の方へ移動してくれないか。」「え?職員室ですか?」「うん..
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11/20/2016 • 14 minutes, 17 seconds お便り 東京から聞いていますさん.mp3今回は東京から聞いていますさんのお便りを紹介します五の線60話/iPhone4/五の線2の過去エピソード視聴について/音声メディアについて/寒さ/このお話のオリジナルについて/
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11/15/2016 • 15 minutes, 31 seconds 117.mp3「お待たせしました。」剣道場の中にいた者たちは咄嗟にその声の方を見た。「あぁ古田さん。」佐竹が答えると、古田もまた道場の正面に一礼してその中に入ってきた。「遅くなってすいません佐竹さん。ちょっと仕込みがありまして。」「首尾よくいきましたか。」「さぁ…どう転ぶかは運を天に任せるだけですわ。」「あなたが古田さん…。」相馬は思わず声を発した。古田は彼の前に立って口を開く。「はい。私が古田です。相馬さんこの度はご連絡ありがとうございました。」「あ…あの…。」「さっきも電..
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11/13/2016 • 24 minutes, 25 seconds 116.mp3「相馬君。」「はい。」「君は熨子山事件に関心を示しているんだったね。」「え?」「一応、僕の耳に入っているよ。」「そ、そんなことまで…。」「済まないな。俺らの代のいざこざに君たちまで巻き込んでしまって。」「…。」「相馬くんだけじゃない。片倉さんも長谷部君も下間さんも。」その場にいた四人は佐竹と目を合わせないように顔を伏せた。「だけど もうすぐ決着をつけるから、心配しないで。」「え?どういうことですか?」「鍋島と決着をここでつける。」「え!?」佐竹は携帯電話を取り出し..
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11/6/2016 • 15 minutes, 35 seconds 115.mp3どんな鬱陶しい気候でも涼し気な顔の鍋島であるが、今の彼は苦悶に満ちた表情であった。「はぁはぁ…。」山頂から金沢北高側の獣道を暫く降りると開けた場所に出た。ポッカリと大きな穴が開いているようにも見える、その漆黒の空間に白いペンキの跡が見受けられる。それは闇の天空に浮かび上がる月明かりの仕業だった。「え…。」鍋島の目にあるものが飛び込んできた。一件の朽ちた小屋である。ーな…なんだ…。ここもあの時のままじゃないか…。月明かりは小屋の側にある一台の原動機付自転車とセダン..
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10/30/2016 • 22 minutes, 22 seconds 114.2.mp3重い木製の引き戸を開き、壁に埋め込まれた照明スイッチを押すとそこは剣道場だった。「相変わらず(゚ν゚)クセェな。」剣道場から醸し出される独特の臭気に、佐竹は渋い表情を見せた。「あれ?」「なんです。」「へぇ道場にエアコン入ってんだ。」そう言って彼はそれの電源を入れた。「あ、俺のときにはもう入っていましたよ。」「あ、そうなの。」佐竹は道場正面に礼をして中に入った。相馬と京子もそれに続いた。「おい相馬。」「あ?」「俺らもいいんか。」「おう。一応正面に礼して入ってく..
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10/23/2016 • 12 minutes, 25 seconds 114.1.mp3ー見てられない…。お前…おまえは…クソだ…。ー村上…。心臓の鼓動と併せて激しい痛みが襲う頭を両手で抑えながら、鍋島は目を瞑った。3年前眠りに落ちた一色をおぶり、村上を残して山小屋を出た。そして周囲を覆う雑木林の中に入っていった。ーくそ…意外 と重ぇぞ…こいつ…。暗闇の舗装も何もされていない獣道。ぬかるんだ地面に時折足を取られながらも鍋島は淡々と進んだ。暫くすると彼は熨子山の墓地公園に出た。ーこいつもここに眠ることになる。「う…。」居並ぶ墓地をすり抜けるように進..
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10/23/2016 • 16 minutes, 16 seconds 113.mp3ーチッ…2時間後に来いって言っておきながら、どれだけ待たせてんだよ。北高のすぐ前にあるコンビニの書籍コーナーで興味もない雑誌を手にとっていた悠里が目を落とすと、彼の腕時計は23時を指そうとしていた。ーしかし、深夜の時間帯にも関わらず北高ってところはこんなに出入りが激しいのか。窓越しに見える金沢北高の職員室と思われる一角は煌々と電気が灯っている。ー鍋島のやつ、職員が残る学校なんかで何をしようっていうんだ…。金沢北高は学生に軍隊並みの厳しい規律を課している。それと同..
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10/16/2016 • 18 minutes, 46 seconds 112.2.mp3「ごくろうさん。」「ったく人使い荒ぇな。トシ。」熨子町のとある住宅の前で煙草を咥えていた古田の前に、同世代の男性が現れた。「俺も爺さんねんぞ。もうちょっとほら、依頼する要件を吟味せいま。」「いやいや。熨子山のプロである鈴木大先生以外に誰に頼めって言うんや。」「けっ。」「夜の山舐めんなってお前むかしワシに説教したいや。素人のワシが夜のあそこに入り込んだら間違いなく崖から転落、身動きとれんくなって凍死や。」「だら。こんなクソ暑いがに凍死なんかせんわい。」首に巻い..
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10/9/2016 • 10 minutes, 26 seconds 112.1.mp3「おっしゃー。」エンターキーを軽妙に押し込んだ黒田は、天井を見つめてそのまま両腕をだらしなく垂らし、背もたれに身を委ねた。片倉から提供されたネタを裏取り せずに、そのまま右から左へと流すだけの作業とはいえ大変な作業だ。なにせ情報量が尋常じゃない。まるで洪水のようだ。黒田は疲弊しきった脳をひとまず休ませるように目を閉じて深呼吸をした。ーもう何も考えられない…。彼は部屋の壁のシミを見つめた。ー公安か…。姿勢を正して黒田はブラウザを立ち上げた。ーあいつらは何もかもが..
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10/9/2016 • 16 minutes, 25 seconds 111.mp3藤堂豪の行方を追う金沢北署の捜査本部にはめぼしい情報が入っていなかった。ー発生署配備に止めろって…本部長はいったい何考えとるんや…。普通広く網かけて、だんだん狭めていくやろいや。始めっから絞って何なれんていや…。岡田は頭を抱えた。「課長。」若手捜査員が岡田の前に立った。彼はスマートフォンを手にしている。「何かとんでもない事が起こっとるみたいです。」「あ?」小声で囁いた捜査員は岡田にスマートフォンを手渡した。「え…?」それを覗き込んだ岡田は息を呑んだ。ー何やこれ…..
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10/2/2016 • 21 minutes, 29 seconds 110.mp3自分以外誰もいないドットメディカルの廊下。暗がりの中、今川は足を引きずるように歩いていた。ー執行部と朝倉…。どっちかをとれって言われればそれは前者以外にあり得ない…。だが…。自室の扉を力なく開いて中に入った彼は、そこにあるソファに見を預けた。そして自販機で買ってきた缶コーヒーの蓋を開け、それに口をつけた。甘いコーヒーが喉を伝って胃に送り届けられる。同時に糖分が染み渡り、それが血管を介して自分の脳に送り届けられるような感覚を彼は抱いた。「はぁ…。」思わず深い溜息が..
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9/25/2016 • 23 minutes, 20 seconds 109.mp3バスの中から外を眺めていた彼は丸型のサングラスを外し、ポケットの中からフォックス 型のものを取り出してそれをかけた。ーさっきからパトカーがうろついている。数が尋常じゃない…。「おい。これ見たか。」「なんやって。」「え?おまえ知らんが?」「だから何やって。」「ほら。」彼の前に座る学生風の男子がもう一方の男子に自分のスマートフォンを手渡した。「熨子山事件?」「おう。」「え?これ何やったけ?」「え…おまえもう忘れたんけ。」「え、何の事件け。」「うっそやろ…ほら3年前にあ..
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9/18/2016 • 25 minutes, 38 seconds お便り 明けと鯖さん2.mp3今回は明けと鯖さんからのメッセージを紹介します。一週間お休みの件/スピンオフ/体調
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9/15/2016 • 6 minutes, 58 seconds 108.mp3「え?相馬周が?」「はい。突然私の家に電話かかってきて、古田さんを紹介して欲しいと。」「…そうですか。」「これもアレですか?」古田は懐に忍ばせてあった封筒の中から便箋をとりだして、それに目を落とした。「…わかりません。ほやけど西田先生。おたくの教え子がワシの素性に気がついたのは確かや。」「そうですね。」「一般人が警察関係者に用事があるときは何かの困り事を抱えとるって相場は決まっとる。」「ええ。」「市民が困っとる状況をワシは放っておけんですわ。」「じゃあ。」「ワシ..
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9/11/2016 • 20 minutes, 11 seconds 107.mp3次々とブログによって明らかにされた工作活動の実態に、麗は観念した様子だった。しかしその表情はどこかさっぱりとしたものだった。「このブログに出てくるSは下間芳夫。私のお父さんよ。」運転席に座る長谷部も、後部座席の相馬も京子も何の言葉もかけることが出来なかった。「この中に出てくる仁川征爾は私の兄さん。下間悠里。仁川征爾は長谷部君も相馬君も見たことあるはず。」「え?」「コミュのインチョウのことよ。」「ま…マジ?」「ええ。ドットスタッフ社長。仁川征爾よ。」「え…。」長谷..
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8/28/2016 • 25 minutes, 33 seconds 106.mp3両目をこすり、首を回したところに机の上に置かれていた携帯電話が光った。「片倉さんすいません。キャッチです。」「手短に済ませれ。」「はい。」携帯を手にした黒田は表示を確認した。見覚えのない番号である。「あー丁度いいわ。ちょっとだけ休憩させてもらうわ。終わったら電話くれ。」そう言って片倉は電話を切った。誰からのものか分からない電話であるが、疲労が溜まってきた黒田にとって、この電話のおかげで自分に休息がもたらされたのは間違いない。彼はとりあえずそれに出た。「はい。」「..
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105.mp3「ちょ…。このSってまさか…。」長谷部は絶句した。隣りに座る麗はため息を付き、重い口を開いた。「凄いわね。完璧よ。」「え?」「私たちのこと調べあげている。」「長谷部。その先もちゃんと読め。」後部座席の相馬がこう言ったっため、長谷部と麗は記事を読み進めた。<S 再び>いまから15年前の新月の暗闇の中、夜釣りに出掛けていた中年男性が妙な光景を目撃したと警察に届け出てきた。釣り道具を抱えた高校3年程の風貌の少年が暗闇の中ひとり肩を抑えて漁村の中を歩いていたというものだ..
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8/14/2016 • 21 minutes, 53 seconds 104.2.mp3先の記事でツヴァイスタンの工作員が登場した。彼は鍋島惇への資金提供を行い、日本国内での協力者(エージェント)として利用した。熨子山事件から横道に逸れるようだが、これを機に今一度ツヴァイスタンと言う国と工作員(スパイ)についての記事を書きたい。<ツヴァイスタンとスパイ防止法>ツヴァイスタン民主主義人 民共和国は中央アジアの共産国だ。一党独裁の政治体制を敷く共産国ネットワーク(通称CN)の主要国でもあり、基本的に自由主義経済権との国交はない。ツヴァイスタンは自由主..
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8/7/2016 • 22 minutes, 10 seconds 104.1.mp3「片倉邸から出てきた周と京子は、相馬の家に入りました。」「そうか。」「片倉邸の警備はどうしますか。」「カラの家の警備は必要ないだろう。」「では撤収させます。」警察庁の一室にいた松永は耳に装着していたイヤホンを一旦外し、小指で中をカリカリと掻いた。「理事官。」一緒に部屋に居た部下が彼の名前を呼んだ。「どうした。」「現場が動き始めたようです。」「おう。」松永は再度イヤホンを装着した。「熨子山事件に関する記事がアップされはじめ、それがSNSによって石川県を中心に拡..
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8/7/2016 • 18 minutes, 46 seconds 103.2.mp321時になろうとするドットメディカルの一室にはまだ明かりが灯っていた。パソコンと向き合う今川は時折送られてくるユニコードを変換し、それに返信をする作業をしていた。Это тот факт, что Юрий знает о местонахождении Набэсима.ユーリは鍋島の居場所を把握しているということだな。возможноおそらくは。Является ли капитан знает подробности?キャプテンはその詳細を把握している..
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7/31/2016 • 13 minutes, 17 seconds 103.1.mp3「え…い・岩崎さん?」横に座っていた京子は相馬の第一声に驚きを隠せない様子だ。「あ…おじゃましました。」相馬は電話を切ろうとした。「待って。」「え?」「…ありがとう。」「え…。」「相馬くんが言ったとおり、自分だけを見てくれる人に私の思ってること話した。」「あ…おう…。」京子が相馬の顔を覗き込む。彼は彼女に頷いてみせた。「けど…。」「けど?」「彼…私の隣で戸惑ってる。」「…え…ちょ…待って…。」どういうことだ。自分の思いを告げたならば後はその返事を聞くだけだ。..
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7/31/2016 • 13 minutes, 44 seconds 102.1.mp3「私の名前は下間麗。」「は?しもつま?」麗は頷く。「下間って…本当にあの原子力工学の下間の…?」「そうよ。そして私は日本人じゃない。私の国籍はツヴァイスタンなの。」「ツヴァイスタン?ツヴァイスタンってあの…ツヴァイスタン?」「そう。ツヴァイスタン人。日本とは国交を持っていない中央アジアの貧しい国よ。私はあそこで下間芳夫の娘として生まれた。」長谷部の携帯が止まった。「私の父さんも母さんもれっきとした日本人なんだけど、ある時期からツヴァイスタンに行っちゃって。私..
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7/24/2016 • 15 minutes, 33 seconds 102.2.mp3ーツヴァイスタンの下間宅ー「はぁはぁはぁはぁ…。」息を切らす下間悠里の目の前には、家政婦とその子供の無残な遺体が転がっていた。「に…兄さん…。」悠里の背中に麗は声をかけた。「来るな…はぁはぁ…。」「兄さん…。」「うるさい!!」持っていた鍬を悠里は力なく床に落とした。麗は悠里がいる部屋の様子を見た。あたり一面に血しぶきが飛び散っている。悠里にも大量の返り血のようなものが付着していた。「お…お母さん…。」「黙れ!!」麗の身体が震え出していた。その時である。家の扉..
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7/24/2016 • 13 minutes, 17 seconds 101.mp3相馬と京子はリビングのソファに掛け身体を寄せ合っていた。「お母さん何も言ってこんね…。」「いいげん。このままが良い。」相馬は京子の頭を撫でた。その時である、京子の携帯の画面が光った。「あ、携帯光った。」「え?」京子はそれを手にしてすぐにそれをテーブルに戻した。「何や?」「どうでもいいやつ。」「どうでもいいやつ?」「うん。SNSの通知。」「え?いいが?」「だって付き合いだけで入れとるもん。しばらくアプリ起動しとらんかったら、友達がこんなこと書いとるからウォール覗け..
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7/17/2016 • 25 minutes, 2 seconds お便り いぬおとこ三郎さん.mp3今回はいぬおとこ三郎さんからのお便りを紹介します。エピソードのアーカイブについて/SeesaaとWEBサイト/短編物語闇と鮒では皆さまのお便りを募集しています。お気軽にウェブサイトからご投稿下さい。よろしくお願いします。
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7/14/2016 • 5 minutes, 1 second 100.mp3「なんだ…何やってんだ…。」車を運転しながらスマートフォンに表示される鍋島の位置情報をみた悠里は呟いた。鍋島のGPS情報は金沢市内のとある住宅の極めて狭い範囲を移動していることを表示していた。「こんな狭い範囲うろついていたら、直ぐに顔が割れて警察にパクられるぞ。」彼は赤色で点滅するそれを拡大表示させた。よく見るとその表示は隣り合う家と家との間を通り抜けるような動きをしている。「おかしい…。」一旦車を路肩に停車させそれを手にとった時のことである。路肩の植木の中から..
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7/10/2016 • 23 minutes, 31 seconds 99.2.mp3「はい…ええ…そうですか…分かりました…。」電話を終えた古田は首を回して凝った肩をほぐした。「どちらからですか。」「いや、ちょっと…。」「まさか課長からですか。」「いや。」「いいじゃないですか警部。」パソコンを睨んでいた冨樫が神谷の詮索を止めた。「ねぇ古田さん。」古田はニヤリと笑って冨樫に応えた。「あ…冨樫さん。」「マサでいいですよ。」「あぁマサさん。ちょっと検索して欲し いんやけど。」「なんでしょうか。」「平仮名で『ほんまごと』っちゅうサイトねんけど。」「『ほ..
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7/3/2016 • 13 minutes, 51 seconds 99.1.mp3「片倉さん。スタンバイOKです。」部屋の鍵をかけた黒田はこう言ってパソコンの前に座った。「よし。まずはお前に俺の身分を明かす。」「え?」「俺は公安や。商社マンじゃない。」「え…公安…。」タイピングする黒田の手が止まった。片倉の背景に何か大きなものが動いている。彼がそう感じたのは当たっていたようだ。「悪かったな今まで嘘ついとって。」「嘘...っていうか…。」突然の告白を受けた黒田が衝撃を受けなかったといえば、それもまた嘘となる。しかしこの時の彼は衝撃よりもむしろ..
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7/3/2016 • 16 minutes, 49 seconds 98.mp3金沢北署の正面入口を駆け足で通過して階段を登った先に「金沢銀行殺人事件捜査本部」が設置されている大会議室があった。彼はその扉を勢い良く開いた。「あっ!!課長!!」本部に詰めている所轄捜査員たちが一斉に岡田の方を見た。「どうなってんだ。」「…どうもこうも。こっちが聞きたいくらいですよ。課長っていきなり姿消すんですから。」「あ?お前ら署長から何も聞いとらんがか。」「え?署長ですか?」「おう。」岡田は部屋の様子を見回した。捜査本部長である若林が座るはずの席は空席である。..
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6/26/2016 • 24 minutes, 30 seconds 97.mp3「一色さんがお父さんの上司やったってわかったんは、熨子山事件が起こってからの話。あの事件が起こってあの人が一色さんに関わるなって言っとったんは当たっとったんやってわかった。」「…そうやったんや。」「周、あの事件起こった時、一色さんは特に関係ないって無視したやろ。」「おう。」「んで冷たいとか皆に言 われたがいね。」「うん。京子ちゃんにも言われた。」「うん…。あの時はごめん…。今になって何なんやけど。この前西田先生が言っとったみたいに、周のあの時の判断は正しかったと思う..
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6/19/2016 • 24 minutes, 6 seconds お便り ハチノホヤさん3.mp3今回もハチノホヤさんからのお便りを紹介します。4月と6月に頂いたお便りをまとめて紹介します。闇と鮒では皆さまのお便りを募集しています。お気軽にウェブサイトからご投稿下さい。よろしくお願いします。
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6/15/2016 • 12 minutes, 59 seconds 96.mp3正確に言えばものの3分程度の間だ。しかし女の涙というものを経験したことがない彼にとっては、京子の顔が自分の胸の内にあるという時間は途方も無く長いものに感じられた。「お父さんに近づけると思った...。」相馬の胸に顔を埋めたまま、彼女は消え入るような声を発した。「え?」「お父さんが何を考えとるんか、少しでも分かればいいと思って引き受けてん...。」「え?何のことけ?」「一色さんの手紙の件。」ごめんと言って彼女は相馬の手を解き、テーブルに置かれていたティッシュを何枚か引..
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6/12/2016 • 20 minutes, 21 seconds 95.mp3「まだ帰ってこんがか。」山県邸に張り付いたままの岡田は前方を確認し、車内でコンビニのおにぎりをかじった。「うん?」彼の車の前に一台のワンボックスカーが止まった。そのため岡田の視界は塞がれた。「まずい。」岡田はエンジンを掛け、場所を移動しようとした。その時である。ガッシリとした体つきのスーツ姿の男が二人、ワンボックスカーから降りて岡田の側に駆け寄ってきた。「何や…。」ひとりが岡田の車の後ろに立ち、彼の車は瞬く間にワンボックスカーと人間によって前後を抑えられ、身動きが..
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6/5/2016 • 16 minutes, 47 seconds 94.mp3「おそらく今川が想定する執行部の上層部は、そのユニコードっていうシロモンを簡単に扱うことができる人間ねんろ。OTP(ワンタイムパッド)なんかでチマチマ変換作業するほど余裕が無い。今川はその相手に至急連絡をとって、確認をしたかったんや。」古田は部屋の畳にどっかと腰を下ろし煙草を咥えた。「まぁその理由を詮索するほど、今はこちらも余裕が無いんですわ。」「と言うと?」「やわら反撃の狼煙が上がる。」「え?」「警部。こっからは予定もクソもありませんよ。時間との闘いや。」そう言..
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5/29/2016 • 16 minutes, 19 seconds 93.mp3県警本部の通用口を経由した古田はエレベータを降りた。カタカナのロの字になっている階の角をひとつ曲がると、そこには警備部長室があった。在室のランプが灯っている。古田は扉をノックした。「失礼いたします。」大きな机の向こう側に土岐が何やら険しい表情で着席していた。土岐に向かって左側の壁には日章旗が掲げられている。反対側の壁に掛けられた時計の時刻は19時を指し示していた。「俺は忙しい。手短に済ませろ。」「片倉さんからお聞きかと存じますが、彼は捜査をワシに一任しました。」「..
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5/22/2016 • 20 minutes, 44 seconds 92.mp3「貴様には黙っていたが、実はな…俺は嫁さんを寝取られてるんだ…。」「え…。」「所轄の公安課の課長だった頃だ…俺も貴様のように家を開けっ放しだった。あの頃の俺はまだ若かった。確か40前半の事だったと思う。ひとつのヤマが解決し、久しぶりに家に帰ったんだよ。そうしたら玄関で異変に気がついた。」「まさか…。」「ああ。見覚えのない男のものと思われる靴がそこにあった。それを見た瞬間俺は何が家の中で起こっているか悟った。」「やめて下さい。聞きたくありません。」この片倉の発言は拒..
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5/15/2016 • 20 minutes, 26 seconds 91.mp3ドットメディカルの自室で携帯電話を操作する今川惟幾の姿があった。彼はデスクトップパソコンのメーラーの迷惑メールの中の一件を開いた。タイトルも本文も文字化けを起こしたどうにもならないメールである。今川はそのどうにもならない文章を携帯電話を覗きながら、ときおり何かをメモ帳に書き記しながら読み込んだ。「ゴ ク ヒ…。」咳払いをした今川は姿勢を正した。「悠 里 ノ 動 キ 報 告 ナ シ 。 至 急 報 告 サ レ タ シ 。」「え…。」彼の額から滝のような汗が流れだした..
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5/8/2016 • 21 minutes, 46 seconds 90.mp3「村上…。ようやく鍋島と相見えることができそうや。」相馬卓と尚美の2人を無事、市内のホテルに匿うことができた古田は車を運転しながら呟いた。ーいままで自分の協力者やと思っとった人間がこちら側の協力者やった。おそらく鍋島は怒髪天を突く思いや。これで奴の感情の矛先は久美子から相馬卓に移るはず。相馬に何らかの制裁を与えるなら手っ取り早いのは、あいつの自宅に殴りこみをかけること。ハンドルを切って古田は交差点を左折した。ーしかし先の先を行くのがあいつの攻め方。まんまとこっちの..
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5/1/2016 • 17 minutes, 37 seconds 89.mp3「見たぞ。なんだあの顔は。」「そうでしょう。随分参っているようです。」「そうみたいだな。」「潮時じゃないですか。」「…そうだな。こちらから動いてみるとするか。」新幹線のホームに立って電話をする朝倉の姿があった。「随分と騒がしい場所におられるんですね。」「ああ。長官のお出迎えだ。」「長官といえば例の件は。」「順調だ。明日、あのお方が直接会ってくださることになった。」「では明日、正式にこちらの陣営に加わるということで。」「そう思っておいていい。」「奴らも一色の親友であ..
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4/24/2016 • 22 minutes, 19 seconds 88.mp3バスから降りた相馬周は携帯の時計を見た。時刻は16時半である。5限目の講義が急遽休講となったため、この時間での帰宅となったのである。「やっぱやめよう。」こう言って彼は携帯電話をしまった。ー昨日の今日で、長谷部と岩崎さんにあれからどうや?ってメールとか送るんは、やっぱなんかわざとらしいわ。2人くっつけるんにこっちのほうががっぱになって、何か変に勘ぐられたら不味いしな…。ポケットに手を突っ込んで地面に目を落としながら、彼はトボトボと歩いた。ーこんなんで良いんかな…。ふ..
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4/17/2016 • 14 minutes, 19 seconds 87.mp3「鍋島現認!?」冨樫と神谷が詰める部屋。その六畳間で横になっていた片倉は飛び起きた。2人はこの片倉の言葉を受けて表情を強張らせた。片倉は通話内容を2人と共有するためにそれをスピーカモードに切り替えた。「おう。ついさっき岡田から連絡が入った。藤堂らしき男が山県の家にふらりと現れたらしい。」「で。」「家の近くで携帯で山県んちに電話して、中に誰がおるか探ってそのまま姿を消した。」「どんな格好しとるんや。」「全身黒尽くめ。頭にはニット帽。んで丸サングラス。」「丸サングラス..
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4/10/2016 • 16 minutes, 1 second 86.mp3金沢駅近くのビジネスホテルにチェックインした鍋島はシャワーを浴びていた。備え付けのボディソープを手で泡立て、彼は全身にそれを塗りたぐった。そしてそのまま両手を頭に持って行き、髪の毛ひとつない頭にもそれを塗って手早く流水で流した。ものの5分程度で全身を浄め おわった彼はバスタオルで全身を拭きあげ、鏡に写る自分の姿を見た。「相変わらず汚ねぇ身体だな。」何で負ったものかは分からないが、彼の上半身のそこかしこに大小無数の傷跡があった。鍋島はその中でも腕にある傷跡に目を落とし..
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4/3/2016 • 20 minutes, 2 seconds 85.mp3能登イチでの爆発事故がコンドウサトミの生存を県警内部に知らしめた。3年前の熨子山連続殺人事件で死んだはずの人間が生きている。しかもその人間は原子力発電所にいとも簡単に侵入し、爆発物を設置。まんまと逃げおおせたのである。チヨダ直轄案件を追う片倉ら一部の公安関係者は昨日の段階でおおよその概要を把握していたが、県警の一般捜査員は本日7月17日にこの概要を知ることとなった。県警はまず爆発事件の捜査に動き出した。同時にコンドウサトミの身元を再度洗うこととし、情報管理調査本部..
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3/27/2016 • 21 minutes, 23 seconds 84.mp3「自社のウェブサイトがダウンする中の爆発事故。原子力発電所を運転する電力会社の経営責任が問われることとなりそうです。」アナウンサーがこう言ったところで朝倉はテレビの電源を切った。「醜態。」「ええ。」「察庁は何をやっている。」「さあ。」「松永は無能か。」「そうかもしれません。」「直江、少しはフォローしたらどうだ。」「いえ。フォローのしようがありません。」「お前も酷い男だな。」朝倉は口元を緩めた。それに反して直江は表情ひとつ変えない。「ですが、この一件で警察内で明るみ..
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3/20/2016 • 24 minutes, 8 seconds 83.mp3「花火はどうだった。鍋島。」「あ?」「お前が思ったような花火が見れたか。」「…ああ。多分な。」「はっ…多分…。こっちは思ったようなもんじゃなかったんだ。」「そいつは残念だったな。 」電話の向こう側が沈黙した。「ふっ…。」「ここでもヘマしたか。」「なに言ってんだ俺はあんたの指示通りにやった。結果これだ。今回の仕事で俺に非はない。」「…代役を立てる。」この言葉を受けて鍋島はため息をついた。「…じゃあこれでおさらばだな。」「…しかし…つくづく残念だ。」「何言ってんだ。そっ..
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3/13/2016 • 21 minutes, 51 seconds 82.mp3注意深くも俊敏に階段を昇りきった三好の目の前には倉庫があった。最近建設されたものらしくガルバリウム鋼板の外壁は真新しく、懐中電灯で照らすと銀色のそれは輝きを帯びていた。ーこの中に予備電源がある。彼は倉庫の入り口に手をかけた。鍵がかかっている。シャッターの方に周るもそれも施錠されている。ー倉庫の裏はどうや。三好は倉庫の外壁に背を合わせながら、その裏手に回ろうとした。その時である。マチ付きの封筒が倉庫に立てかけられるように放置されていることに気がついた。ーえ?携帯?懐..
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3/6/2016 • 15 minutes, 26 seconds 81.mp3「Dos攻撃?」「はい。」松永は即座にパソコンを開いてその用語の意味を調べた。「DoS攻撃は、コンピューティングにおいてサーバなどのコンピュータやネットワークリソースがサービスを提供できない状態にする意図的な行為をいう。サービス妨害攻撃と訳される。サーバなどのコンピュータ機器にある脆弱性を攻略するものと、サーバの処理能力やネットワーク帯域に対して過剰な負荷をかけるものがある。 複数のコンピュータを攻撃側に巻き込む類型としてDDoS攻撃がある。」※出典:ウィキペディ..
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2/28/2016 • 19 minutes, 28 seconds 80.mp3中継が終わり撤収の作業を手伝っている相馬は背後に人の気配を感じた。「岩崎さん…。」「…相馬くん。ちょっと話があるの。」「え?でも俺バイト中やし…。」2人のやり取りに気がついた安井は「いいよ10分だけなら」と言って気を利かせた。2人は会館の外に出た。「そう言えば相馬くん、テレビの報道カメラマンのアシスタントしてるんだったね。」「あぁ。」「まさかこんなところでばったり会うなんて思ってなかった。」「あ…そう?」「…今日はありがとう。」「え?」「何か…私、途中で頭が真っ白..
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2/21/2016 • 18 minutes, 2 seconds 79.mp3黒田は他の記者とは一線を画するように、ひとりカメラマン控室で夕方のニュースを見ていた。トップニュースは芥川賞の話題。それに政治・経済のトピックが続いた。20分ほどキー局による全国ニュースが放送され、地方ニュースの枠に入った。目立った話題はない。どこそこでこんな取り組みがありましたとか、誰々が県庁を表敬訪問しましたといったことぐらいだ。CMが入り、先程まで糞真面目な顔をしてニュース原稿を読んでいたアナウンサーが、急に不自然なぐらいに作り笑顔となって口を開いた。「さて..
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2/14/2016 • 19 minutes, 46 seconds 78.mp3金沢駅近くの会館前に相馬と安井が乗る報道車が到着した。安井は中継の連中と軽く打ち合わせすると言って相馬と若手の記者を置いて、一足先に到着していた中継車の方へ向かった。「じゃあバイト君行こうか。」「はい。」報道車を降りた2人は会館のロビーにあるソファに座り、コミュの関係者の登場を待った。「バイト君はSNSとかやってないの?」「え?」「その反応、まさかやってないとか言うんじゃないだろうね。」「え…やってません。」「駄目だよそんなんじゃ。アンテナ低いなぁ。」「駄目…です..
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2/7/2016 • 17 minutes, 33 seconds 77.mp3「つまり一色は朝倉の工作活動を阻止するために、マ ルホン建設とドットメディカルを結びつけた。ドットメディカルに入り込んだ今川に主要な立ち振舞をさせることで、影の存在であろうとする奴を表舞台に引っ張りだし、よからぬことをせんように監視の目が行き届く体制を構築させた。これがもうひとつの一色の意図するところやったんです。」「なるほど。それが警察に潜入した潜入捜査官ってことですか。」「はい。しかし、残念ながらあの事件で一色は落命。熨子山事件から三年で事態は確実に彼奴等にとっ..
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1/31/2016 • 20 minutes, 28 seconds 76.mp3「どうしたん?さっきから時計ばっかり気にしとるけど。」「え?…う、ううん。」岩崎は手にしていた携帯電話を長谷部の指摘を受けて即座にしまった。金沢駅隣接のファッションビル最上階にあるコーヒーチェーン店で、長谷部と岩崎は向い合って座っていた。時刻は17時半。平日ということもあって店内は空いていた。「どうしたの…。」緑色のストローを咥えて先ほどから自分の様子をチラチラ見てくる長谷部に彼女は困惑した。「…やっぱり元がいい人ってシンプルな格好しても栄えるんやね。」山県久美子..
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1/24/2016 • 15 minutes, 45 seconds 75.mp3東京霞が関。合同庁舎内の一室が朝倉の調査第一部長室に割り当てられていた。「よくもまぁここまで調べあげたもんだ。」そう言うと朝倉はノートパソコンを閉じ、それを鞄の中にしまった。ドアをノックする音。「入れ。」「失礼します。」「まぁそこに掛けてくれ。直江主席調査官。」「はい。」「当庁の情報を外部に漏洩しているモグラは突き止めたのか。」「…金沢銀行の件ですか。」「そうだ。」「いえ。まだです。」「手がかりもないのか。」「はい。」朝倉はため息をついた。「直江 …。公調はやる気が..
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1/17/2016 • 17 minutes, 18 seconds 74.mp3「朝倉は鍋島の使用者やったんですよ。」「雇い主ってことですか?」「このあたりはちょっと複雑でしてね。単純な雇用関係じゃないんですわ。」そう言うと古田は相関図の朝倉忠敏の名前から放射状に伸びている線を指でなぞった。「え?今川?」「はい。」「今川って、まさかあの今川ですか。」「ええそうです。佐竹さん。あなたが久しぶりにワシに連絡してきて、いの一番に素性を聞きたいって言った男の名前ですよ。」「今川が朝倉・鍋島のふたりとどういう関係が。」「同志。」「同志?」「鍋島はどうか..
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1/10/2016 • 20 minutes, 51 seconds 73.mp3「佐竹さん。熨子山事件は解決に至っとらん。」「…。」「どこかのタイミングであなたにはあの事件の真相を話さんといかんと思っとった。」「…。」「その時が来たんやわ。」テーブルに置かれた村上のジッポーライターを手にして古田は間をとった。「結論から言いますよ。」佐竹は固唾を飲んだ。「村上隆二は鍋島によって殺された。」「…。」そう言うと古田は1枚の写真を佐竹に差し出した。黒のコートを纏った男がエレベータの中に入ってきたところを抑えた監視カメラの画像であった。「鍋島...。」..
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1/3/2016 • 19 minutes, 16 seconds 72.mp3金沢駅に隣接するファッションビルの前に立った長谷部は、その建物を下から仰ぎ見た。「え?ここ?」「うん…。」自分たちと同世代もしくは少し若めの洒落っ気のある男女が辺りを歩いている。彼は岩崎の形(なり)を見つめた。白シャツにサマーカーディガンのマゼンタ色が映える。長谷部が知る岩崎はいつも代わり映えのない服を着て、世間の流行のようなものから自ら距離をおいている存在。それが今日 はこの場に相応しい垢抜けた出で立ちである。意外な一面というよりも全くの別人。彼は戸惑っていた。「..
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12/27/2015 • 18 minutes, 57 seconds 71.mp3「…講義びっしり入ってるんじゃなかったの?」「あ?…まぁね。」笠舞のショッピングストアで岩崎を拾ってからというもの、長谷部は彼女を直視できないでいた。無理もない。隣りに座る彼女の姿は彼の知る岩崎ではなかったからだ。そう、昨日の晩に京子にコーディネートされた装いであったからだ。もっさりとした髪の毛も綺麗に頭頂部でまとめられている。長谷部の車は、宛もなく金沢市内を走っていた。「…どうしたん。」「何?」「なんかいつもと全然違うから…。」「変かな。」「いや…そういう意味じ..
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12/20/2015 • 17 minutes, 1 second 70.mp3人里離れた山間の公園に車を止め、タブレット端末を抱えて画面を見つめる男がいた。「何が楽しくてこんな仕事してるのかな?」こう言って男はおもむろにベルトを外しだした。そして陰部に自らの手をあてがって自慰行為を始めた。端末の画面には山県久美子が勤務する店を俯瞰でおさえる映像が流れていた。彼は画面をピンチアウトして久美子を拡大した。俯瞰で捉えるそれは久美子の胸元を的確に抑えた。その時である、彼は手を止めた。「チッ。」何が彼をそうさせたのか、男は行為を中断して身を整えた。「..
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12/13/2015 • 18 minutes, 3 seconds 69.mp3「山県久美子を雇うように古田さんに働きかけられた?」「そうよ。熨子山事件の後、あの人ここに来て私に写真一枚見せて、この女雇ってくれないかって。」「え?マスターは久美子と既に面識があったんですか?」森は首を振った。カウンター席に移動した岡田は出されたサンドイッチを頬張った。「トシさんから久美 子の事聞かされたときは、そんなひどい事って本当にあるのって感じで、半信半疑だったわ。」「あ、ええ…。」「けど、あの娘に実際会ってみるとそれが本当の事だったんだってすぐに分かったの..
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12/6/2015 • 20 minutes, 3 seconds 68.mp3「Вы есть то, что?」「Вы что-нибудь делать в спешке」「понимание」「Это хорошо в Юрий」「Да, сэр」録音された音源を聞いていた片倉はヘッドホンを外した。「で、下間は何って言っとるんや。神谷。」「話し口調から、目上の人間と会話をしているようです。内容は『どうしました?』『何を急いでいるんですか?』『了解』『悠里でいいですか』『かしこまりました』って具合です。」片倉は頭を掻いた。「あいつらにと..
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11/29/2015 • 20 minutes, 20 seconds 67.mp3「はぁ!?」「何ぃや…。」「ちょ…お前、今なんて言った?」キャンパス内の休憩所。自販機で飲料を買う相馬の横で長谷部が大きな声を出した。「…だから、俺ら付き合うことになった。」手にしていた紙製のカップを思わず落としそうになった長谷部の表情は呆然としたものだった。「あ…そう…。」「なにぃや、その気のない返事。」「よ、良かったな…。」「あぁ…。」紙コップに口をつけて長谷部は近くのベンチに腰を掛けた。「それにしてもいきなりやな。」「まぁ、タイミングやわ。」「何やったけ。お..
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11/22/2015 • 17 minutes, 44 seconds 66.mp3「おい。佐竹は?」総務部に顔を出した橘は次長の松任に声を掛けた。「あぁ部長。あいつ昨日から長期休暇なんですよ。」「はぁ?休み?」「ええ。なんでも調子が良くないとか。」「そうなん?」「はい。」「ってか…ちょ、ほら…あれどうするんや。」「あれ?」「ほうやって、ほらウチのシステ ムの件。」「それは出向組がなんとかする。」総務部に入ってきた山県が橘の後ろから声をかけた。「あ…部長…。」振り返った橘は思わず一歩下がって山県に頭を下げた。「なんねん。あんたも晴れて部長やろ。俺と..
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11/15/2015 • 16 minutes, 45 seconds 65.mp3出勤早々ドットメディカルの自室で窓の外を見ながら携帯電話で会話をする今川がいた。「ええ。なので小池田の件はボツです。ここでむやみにこちらが動いては、相手にいろいろ勘ぐられますので…。ええ、そうなんです。橘のやつが浮足立ってしまってこっちに報告を上げてこなかったってのが主因です。…いえ、ですが鍋島と橘が直接コンタクトをとるとどこで足がつくかわかりませんので、それだけは避けたいですね。はい、ごもっともです。申し訳ございませんでした。以後、こちらからも緊密に連携をとるよ..
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11/8/2015 • 15 minutes, 59 seconds 64.mp3「まぁとどのつまり、ウチの偉い方が鍋島の存在を隠蔽したってことや。」「そんな…馬鹿なことが…。」十河はふっと息をついた。「県警本部の本部長でさえその存在を隠したがる存在。つまりバケモノや。」「なぜそこまでして。」「何やろうな。鍋島が生きとるってことがバレて具合が悪いことがあるんやろう。」「じゃあその本部長が鍋島となんらかの利害関係があるってことか。」「普通ならそう推理する。」「ったく…何なんだよ、あんたら警察は。」「勘違いせんでくれ。警察自体はそこまで腐っとらん。..
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63.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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10/25/2015 • 16 minutes, 4 seconds 62.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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10/18/2015 • 17 minutes, 51 seconds お便り ハチノホヤさん2.mp3今回はハチノホヤさんからのお便りを紹介します。TBSドラマ「ケイゾク」の件/登場人物の名前の件/闇と鮒では皆さまのお便りを募集しています。お気軽にウェブサイトからご投稿下さい。よろしくお願いします。
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10/13/2015 • 11 minutes, 35 seconds 61.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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10/11/2015 • 17 minutes, 25 seconds 60.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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10/4/2015 • 14 minutes, 4 seconds 59.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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9/27/2015 • 19 minutes, 9 seconds 58.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオド ラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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9/20/2015 • 16 minutes, 24 seconds 57.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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9/13/2015 • 19 minutes, 21 seconds 56.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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9/6/2015 • 18 minutes, 21 seconds 55.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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8/30/2015 • 20 minutes, 42 seconds 54.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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8/23/2015 • 18 minutes, 56 seconds 53.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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8/16/2015 • 17 minutes, 55 seconds 52.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイト で勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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8/9/2015 • 13 minutes, 41 seconds 51.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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8/2/2015 • 15 minutes, 26 seconds 50.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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7/26/2015 • 14 minutes, 17 seconds 49.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他 殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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7/19/2015 • 19 minutes, 41 seconds お便り 菱川さん2.mp3今回は菱川さんからのお便りを紹介します。佐竹の着信伏線の件/郷土愛の件/配信遅延の予告の件闇と鮒では皆さまのお便りを募集しています。お気軽にウェブサイトからご投稿下さい。よろしくお願いします。
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7/12/2015 • 12 minutes, 55 seconds 48.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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7/12/2015 • 19 minutes, 15 seconds 47.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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7/5/2015 • 12 minutes, 43 seconds 46.mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージックノ..
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6/28/2015 • 17 minutes, 7 seconds 45 .mp3熨子山連続殺人事件から3年。金沢港で団体職員の遺体が発見される。どう見ても他殺の疑いがあるこの遺体を警察は自殺と判断した。北陸新聞テレビにアルバイトで勤務する相馬は、その現場に報道カメラのアシスタントとして偶然居合わせた。しかしその偶然が彼を事件に巻き込んでいく。石川を舞台にした実験的オーディオドラマ「五の線」の続編です。 ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。※音楽は著作権フリーの無料音楽素材ダウンロードサイト「ミュージック..
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6/21/2015 • 19 minutes, 33 seconds